少しずつ日が長くなり、春らしい温かい日差しを感じられるようになってきましたね。
ビオトープ観察日記第43弾となる今回は、「ヤマモモ」をご紹介します!
ヤマモモは、春に赤い小さな花を咲かせ、初夏に赤い実をつける植物です。
3~4月頃、雌雄で異なる花を葉の付け根に咲かせます。
みなとアクルスのビオトープでは、昨年の11月に花序(かじょ:複数の花が集団になっているもの)ができ始めて、2月中旬から少しずつ花序の先の方が赤みを帯び始めました。(写真①、②)
雌花も雄花もとても小さい花なので、あまり目立ちませんが、ぜひ探してみてください。
どちらも密集した花序の状態で花を咲かせますが、雌花はまっすぐ2つに分裂した形、雄花はくるんと丸まったような形をしています。
(写真③:昨年の雌花の様子)
(写真④:昨年の雄花の様子 ※ビオトープ観察日記が始まって初観測!)
花の時季が終わり、6月頃になると、2㎝ほどの赤い実をつけます。
(写真⑤:昨年の実の様子)
表面が少しブツブツしている丸い実で、熟すと少し赤黒くなり、ルビーのような色になります。
実にはブドウ糖やクエン酸、ビタミンCなどの栄養分が豊富に含まれ、疲労回復や美肌などの効果があるそうですよ。
味は甘酸っぱく、ジャムや果実酒などによく使われますが、生でも食べることができます。
みなとアクルスのビオトープでも、鳥たちが実をついばむ姿を見かけることがあります。
熟す前は酸っぱく、熟すと実が落ちてしまうことから、収穫が難しく希少な食材とされるヤマモモですが、鳥たちは一番美味しい旬を知っているようですね。
今年もたくさんのヤマモモが実り、実を食べに来る鳥たちに出会えるのが楽しみです。
みなとアクルスにお越しの際は、ぜひ開花間近のヤマモモの花をお楽しみください!
※ビオトープの中にはみなとアクルスエコツアーでお入りいただけます。現在新型コロナウイルスの影響でツアーを中止していますが、ビオトープの様子は外側に設置されているデッキなどからご覧いただけます。