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ビオトープ観察日記vol.37 ~植物紹介「コリヤナギ」~

みなとアクルスのビオトープ観察日記第37弾となる今回は、「コリヤナギ」をご紹介します!

コリヤナギは、6~12cmほどの細長い葉をつける落葉低木(冬に葉が落ちる種類の低木)です。
2月に花芽の様子をお伝えしましたが、3月上旬に開花しました。

花の芽が出るころ、枝は全体的に赤みを帯びます。(写真1枚目)
芽が皮を脱ぐと、中から白い綿毛が出てきます。(写真2枚目)
少し大きくなると、綿毛の中の赤みが目立つようになります。(写真3枚目)
コリヤナギはイチョウと同じ「雌雄異株」という種類の植物で、動物のように個体ごと(株ごと)に雌と雄が完全に分かれています。
雌株は赤い柱頭が特徴的な雌花序(しかじょ:コリヤナギの場合は雌花が集まったもの)、雄株は赤いやくが目立つ雄花序(ゆうかじょ:コリヤナギの場合は雄花が集まったもの)をつけます。
どちらも2~3cmほどの赤色が目立つ花序で、少し外側に曲がるような形をしています。よく見ると雌株と雄株の違いが見えてきますよ。(写真4枚目)
花が終わるころ、新芽が育ち始めます。(写真5枚目)

コリヤナギの名前は、昔「行李(こうり)」という葛籠(つづらかご)を作るのに使われた柳であったことに由来しています。
コリヤナギの枝を編んで作られた行李は、防虫効果があり吸湿性にも優れ、衣服を保管する箱として使われていたそうです。

寒さが落ち着き、暖かい日差しが感じられるようになってきたビオトープでは、コリヤナギをはじめとしてアセビやヒサカキといった春の花が次々に開花しはじめています。
みなとアクルスにお越しの際は、ぜひ春の花々をお楽しみください。

※ビオトープの中にはみなとアクルスエコツアーでお入りいただけます。現在新型コロナウイルスの影響でツアーを中止していますが、ビオトープの様子は外側に設置されているデッキなどからご覧いただけます。