みなとアクルスのビオトープ観察日記第27弾となる今回は、「コオロギ」をご紹介します!
コオロギと言えば、高い音で涼しげに鳴く“秋の虫”として有名ですよね。
ビオトープでは6月下旬~7月頃、エンマコオロギの幼虫を確認しました。(写真1枚目)
幼虫は体にある横一直線の白い線が特徴で、まだ羽がないため鳴くことはできません。
ビオトープで発見した幼虫は、みな地面をすばしっこく走り回っていました。
写真2・3・4枚目は昨年10~11月頃に撮影したエンマコオロギの成虫(メス)です。
成虫の体長は3㎝程で、8~11月頃に姿を見ることができます。
オスの羽には複雑な模様が入っていること、メスのお尻には卵を産むための長い管があることなどから、オスとメスを見分けることができます。
鳴くのは成虫のオスだけで、背中の羽をこすり合わせて3種類の鳴き方をします。
オス同士が争う時は強めに「キリリリリッ」、縄張りを知らせたり、メスに自分の存在を教えたりする時は「コロコロコロコロコロ」、メスを口説く時には優しく「コロコロリーリーリー」と響かせます。
コオロギは、これらの鳴き声を足にある耳で聞き分けます。
前足のスネの辺りに鼓膜のようなものがあり、そこで音を聞くことができるそうですよ。
本格的に鳴き声が聴こえるのは暑さの落ち着いた秋ですが、名古屋地方気象台によると、2016~2019年のエンマコオロギの初鳴きは8月後半で、平年値は8月21日だそうです。
ビオトープでは、今年はまだ成虫の姿は確認できていませんが、朝方には時々エンマコオロギの鳴き声を耳にすることがあります。
まだまだ暑い日が続きますが、朝や夕方の涼しい時間帯には、もうそろそろ秋の気配を感じることができそうですね。
※ビオトープの中にはみなとアクルスエコツアーでお入りいただけます。現在新型コロナウイルスの影響でツアーを中止していますが、ビオトープの様子は外側に設置されているデッキなどからご覧いただけます。