みなとアクルスのビオトープ観察日記、第26弾となる今回は、「イトトンボ」をご紹介します!
ビオトープでは今の時期、シオカラトンボやギンヤンマなど、様々な種類のトンボに会うことができます。
今回ご紹介するイトトンボは、名前から想像できるとおり、糸のように細長く、小さなトンボです。
イトトンボには羽を閉じて止まるという特徴があり、そのしぐさがとても可愛らしく見えます。
今年はアジアイトトンボ、アオモンイトトンボ、アオイトトンボを見ることができました!
写真1枚目と2枚目のイトトンボは、とてもよく似ていますが、実は違う種類です。
写真1枚目:「アジアイトトンボ」
体長25~30㎜ほど。オスは青緑色、メスは未熟期はオレンジ色ですが、成熟するとくすんだ緑色になります。
4月~10月頃まで、比較的長く観察できます。
写真2枚目:「アオモンイトトンボ」
体長30~35㎜ほど。オスは青緑色、メスは未熟期はオレンジ色ですが、成熟するとオスと同じような色になる同色型と呼ばれるものと、褐色になる異色型と呼ばれるものがいます。
アジアイトトンボと同じく、4月~10月頃まで姿を見ることができます。
オスのアジアイトトンボとアオモンイトトンボは、大きさに多少の差はあるものの、ほとんど同じ特徴ですが、1枚目と2枚目のイトトンボはどこが違うかみなさんお気づきでしょうか?
見分けるポイントは、お腹の後ろの方にある水色の模様の位置です。
羽の付いている部分のすぐ後ろから数えはじめ、アジアイトトンボは9節目全体が水色、アオモンイトトンボは8節目全体が水色で、アジアイトトンボの方が少しだけ模様の位置が後ろなんです。
(※アオモンイトトンボのメスの中で、同系色も8節目全体に水色の模様があります。)
ほんのわずかな違いなので、実際に草に止まっている間に見分けるのは至難の業ですが、ぜひ数えてみてくださいね。
最後に、「アオイトトンボ」をご紹介します。(写真3枚目)
体長40㎜ほどで、イトトンボでは珍しく羽を広げて止まります。
オス・メスともに光沢のあるキレイなエメラルドグリーンの身体が特徴ですが、メスの方が緑の色味が少し強めです。オスは成熟すると胸とお腹の9・10節目全体が水色になります。
6月~10月頃に観察できるトンボで、ビオトープではごく稀に見ることができます。
イトトンボはとても小さく見つけにくいですが、水草のところにたくさんいるので、ぜひ目を凝らして探してみてくださいね!
※ビオトープの中にはみなとアクルスエコツアーでお入りいただけます。現在新型コロナウイルスの影響でツアーを中止していますが、ビオトープの様子は外側に設置されているデッキなどからご覧いただけます。