2022年12月17日、みなとアクルス内の東邦ガスプロ厨房オイシスで、ウクライナの文化や伝統料理を通じた市民交流イベント“ウクライナデー「リーズドゥウォー」”が開催されました。「リーズドゥウォー」とは、ウクライナ語でクリスマスという意味です。
イベントでは、名古屋市に避難されているウクライナの方々12名と名古屋市民24名が、国際的な交流を深めました。(主催:名古屋市、協力:みなとアクルスまちづくり推進協議会)
最初に、ウクライナ文化の紹介があり、参加者の皆さんは時には真剣な眼差しで、時には笑顔で聞き入っていました。
ウクライナのクリスマスは、日本のものとは大きな違いが2つあるそうです。
一つは、ウクライナは2回クリスマスの祝日(12月25日と1月7日)があること。
もう一つは、サンタクロースは「スヴャティ・ミコライ」と呼ばれ、12月18日の夜(12月19日は「聖ミコライの日」)に、青い衣装で子供たちにプレゼントを配ることです。
また、クリスマスキャロルとして世界的に有名な「キャロル・オブ・ザ・ベル」は、もともとはウクライナの民謡であることも紹介されました(ウクライナでは「シェドリック」と呼ばれています)。
次に、サプライズで青い衣装のサンタクロースが登場し、参加者の皆さんにビーツ(赤い根菜)をプレゼント。一足早いクリスマスプレゼントに、会場は笑顔に包まれていました。
イベントの後半では、ビーツを使った伝統料理“ボルシチ”や、餃子のような見た目の"ヴァレーニキ"をウクライナの方々が料理し、参加者の皆さまにふるまいました。
我々スタッフもいただきましたが、初めて食べたはずなのに、なぜか懐かしい、温かい味でした。
なお、ウクライナのボルシチは、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録されたそうです。
最後に、みなとアクルスで開催しているイルミネーションの制作ワークショップを行いました。
一日も早く「笑顔」で過ごせる日常が戻ってくることを願い、大切な人の笑顔を描いた「ひかりの実」を、ウクライナ避難民の方を含めた全員につくっていただき、まちの木に展示しました。
地域の保育園児等が描いた「ひかりの実」と合わせ、合計1,400個の大切な人の「笑顔の物語」が集まり、まちの夜はさらにあたたかな光の景色に包まれました。
みなとアクルスは、今後も、様々な人と地域の繋がりを大切にしたイベントを開催していきます。
※「ひかりの実」は、美術家 髙橋匡太(たかはしきょうた)さんが手がけるイルミネーション作品です。参加者された方々が大切な人の「笑顔」を描いた果実袋に、LEDの小さな光を入れて膨らませて樹木に飾り、あたたかな夜の景色をつくります。